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04 完全接着芯地と仮接着芯地

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洋服やバッグ、雑貨などを作る際、どんな布を使うか、そしてその布に合わせて どんなリボンやボタンを使うか・・・ということはとてもよく吟味します。ところが、接着芯地に関しては、おざなりにされがちです。
しかし、洋裁を知れば知るほど、その重要性に気づくのが接着芯地なのです。
接着芯地を正しく選び、正しく貼ることは、作品の出来上がりを左右するだけでなく、製作時間の短縮にもつながるとても重要な「脇役」なのです。
今回、私は脇役である接着芯地について少し勉強してきましたので、ご紹介させていただきます。勉強不足な点はどうぞご容赦を!

接着芯地には大きく分けると、完全接着芯地と仮接着芯地とがあります。
見た目の違いは、接着剤の吹き付けられ方にあります。基布(芯地自体の布のこと)に大きな粒が確認できるほどのドット状に接着剤が吹き付けられていれば、完全接着芯地。
粒が確認できないほどのパウダー状で接着剤が吹き付けられていれば、仮接着芯地となります。
また、手で触わってみるとその違いが分かります。

そして、一番重要なのが接着芯地の使い分けです。

完全接着芯地は、生地と接着した後、生地の伸縮にあわせて、同じように伸縮してくれます。よって体の動きに合わせて、生地と一緒に伸縮して欲しい箇所に完全接着芯地を使います。具合的には、コートやジャケットの前身頃や後身頃です。
反対に、仮接着芯地は、生地と接着した後伸縮しません。よって生地が伸びようとしても、伸びないようにくい止めてくれます。その性質を利用し、一度形付けたら、その後伸び縮みせずに形を保っていて欲しい箇所に仮接着芯地は使います。具体的には、襟やカフス、ポケット口や前立てに使います。バッグも形を保ってほしいですから、仮接着芯地を使えばいいことがおわかりだと思います。
ここで仮接着芯地を使う上で注意したいことがあります。完全接着芯地は生地と一緒に伸縮してくれますので、しっかり貼ってやれば、はがれることはありません。しかし仮接着芯地はどうしてもはがれやすいのです。例えば、ゴムにセロテープを貼り付けたとします。ゴムをひっぱると、セロテープはゴムの伸びについていけなくなり、あるところではがれてしまいます。それと同じ原理です。よって仮接着芯地を使うときは、最低でも2箇所以上を縫いとめておく必要があります。
よく仮接着芯地は接着力が弱いといわれることがありますが、それは接着剤の力が弱いのではなく、伸びる物(生地)に伸びない物(仮接着芯地)を張り合わせるわけですから、はがれやすくても仕方ありません。もしかするとこの辺のことから仮接着という名前が付いてしまったのかもしれませんね。なんともこの「仮」という言葉が仮接着芯地を誤解しやすいものにしてしまっているのかも知れません。
まとめると・・・伸縮してほしい箇所に完全接着芯地を使い(コートの身ごろなど)、伸縮してほしくない箇所(バッグ、襟、カフス、前立てなど)には仮接着芯地を使う。
以上のつたない説明を図にしましたので、参考にしてください。

しっかり貼ってやればはがれることはありません。しかし、クリーニング回数の多いものは、縫いとどめておいた方がより安全です。
衣服の比較的小さな部分(ポケット口芯、身返し、裏襟、カフス等)に使用します。2箇所以上縫いこんで使います。
2枚の素材の間に蜘蛛の巣状芯地をはさみ、上からスチームアイロンをかけると完全接着する芯地です。リバーシブル仕立て、縫い代始末などに使用することが出来ます。アイデアとして、貼りにくい芯地を貼るのにも利用出来ます。